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クロストーク episode 02

【音楽教室】

様々な環境の音楽教室運営を経験してきた2人の社員が、その仕事の醍醐味について語り合った。
「あの感動を知ってしまったからには――」2人はそう口を揃える。

楽器演奏のよろこびをより多くの方に伝えたいから 店舗営業部ブロックマネジャー(取材当時)齋藤、店舗営業部 MS池袋・二子玉川ライズショッピングセンター店・ラゾーナ川崎店 教室兼任店長、教室運営推進課(取材当時)高村

さいとう
齋藤
2001年入社

店舗営業部
ブロックマネージャー(取材当時)
幼少時から音楽教室(それが島村楽器であったことは入社後に認識)に通い、以来、音楽とは切り離せない生活を送ってきた。5歳の時の最初の発表会で演奏した曲や衣装、初めて自宅にピアノが届いた時の感動は今でも覚えている。ピアノの営業マンとは、入社後に上司と新入社員として再会を果たした。私生活では一児の母としての顔を持つ。

たかむら
髙村
2005年入社

店舗営業部
MS池袋・二子玉川ライズショッピングセンター店・
ラゾーナ川崎店 教室兼任店長、教室運営推進課(取材当時)
大学の音楽学部を卒業後、音響会社勤務を経て島村楽器に入社。新たな楽器への興味が尽きず、幼少時から弾いていたピアノに加え、今ではトロンボーン、ドラム、ギター、ヴァイオリンを演奏するまでに。休日には登山やトレッキングへ出かけ、大自然を感じるひとときを大切にしている。最初の配属先の上司が、当時入社4年目の齋藤だった。

音楽教室担当の仕事

転機は「発表会」。
だから音楽教室担当は面白い

髙村
音楽教室に配属された当初を思い返すと、最初はとにかくイメージとのギャップに驚きました。子どもの頃から音楽教室に通っていたこともあって、笑顔で迎えてくれる「受付のお姉さん」という穏やかなイメージしか無かったので。
実際には、講師やインストラクター(※)の方との調整や、新規入会の募集活動、イベントの企画、生徒様とのコミュニケーション、お月謝の管理など、業務内容は多岐にわたります。カウンターの中でじっとしている時間なんてありませんでしたね(笑)。
髙村
齋藤
髙村さんのように、ギャップに戸惑う人は多いですね。色々なことを同時に進めていかないといけないから、状況をきちんと整理しながら効率よく進めていくことを意識しなければいけないし。イメージとのギャップを埋められず、音楽教室の仕事を難しいと感じてしまうスタッフには、とにかく「発表会」を経験してもらえたらと思っています。
髙村
そうですね。まずは「発表会」。齋藤さん、「発表会」の司会をしながらよく感動して泣いてらっしゃいますもんね(笑)。
齋藤
そう、思わず(笑)。教室に通い始めた生徒様が、一生懸命練習して初めてステージに立つ。私自身がずっと見てきたからというのもあるけれど、ステージで演奏するお子様を見守る保護者の方の感動や喜びに触れた時に、本当に良かったと心から思います。もちろんお子様に限らず生徒様お一人お一人、毎年ご成長があるから観ていて胸がいっぱいになってしまって。
齋藤

その感動を一度知ってしまうと「音楽をやると楽しいよ」という気持ちが強くなって、音楽教室担当としてやりたいことが色々出てくると思います。募集活動を工夫したり、新しいイベントを企画したり。

髙村
本当にそうですね。しかも今は、従来の発表会ほどかしこまらずに、チャレンジコンサート(チャレコン)という形で、スタジオなどを使った発表の場が増えてきていますよね。年に1度の発表会を待たなくても、生徒様の成長に触れられる機会が増えました。「いきなり大きい発表会はちょっと」と躊躇してしまう生徒様にとっても、チャレコンは良い発表の場になっていると感じます。
齋藤
私たちとしても、せっかく音楽教室に通っていただくのだから何か目標を持ってやっていただけたらな、というのがありますからね。もちろんそれが発表会以外のことでもいいのだけれどもね。

生徒様との関係構築・募集活動

生徒様・講師陣・スタッフの三者からなる
「トライアングル関係」の要として

髙村
私は入社7年目に単体の音楽教室からショッピングセンター内の店舗に異動して、店舗併設と単体との違いを感じました。ショッピングセンターの店舗は物販がメインなので、教室が目的ではないお客様が多数いらっしゃいます。人の多さと流れが全く違うんです。店舗のスタッフ人数や体制も異なります。そういった異なる環境の中で、教室の情報共有の仕方、接客販売と教室業務をいかに両立させるかなど、最初は戸惑いました。ただ、手法の違いはあっても「音楽を楽しんでほしい」という気持ちは一緒なんです。
髙村
齋藤
そうですよね。大型のショッピングセンター内や住宅街など教室がある環境に違いはあっても、音楽教室としてやっていくことは同じです。音楽教室は、生徒様全員の顔と名前を覚えてレッスン時にはお名前を呼んで挨拶する、という基本的なことがあります。細かいことですが、生徒様とのコミュニケーションには必要不可欠。直接会話することが大事で、お手紙で済むことであってもなるべく顔をみてお話しするようにしますよね。
髙村
スタッフ間より、生徒様とお話しすることが多い時もありますよね。ほんとうに音楽教室って、生徒様とスタッフの関係性・絆が深いものがあります。
齋藤
音楽教室の生徒様は定期的に通っていただけるのでより一層、密なコミュニケーションを築ける。レッスンの度に悩みごとや嬉しかったことなど、本当に色々な話をします。その中で、いつもと違った雰囲気から「辞めたい」サインを見逃さず、会話の中で自然と解消できることもある。それは講師にとっても重要な情報なんですよね。
髙村
生徒様だけでなく講師との関係も大事ですよね。
齋藤
スタッフは生徒様だけでなく講師とも会話をして情報共有をしていく。
生徒様・講師陣・スタッフ、この三者からなる関係性を「トライアングル関係」と言っているのですが、バランスを保ちながらきちんとコミュニケーションをとっていることが、お互いのつながりの強さかなと実感しています。
髙村
関係づくりという点では、レッスンに通ってスタッフや講師だけとつながりを持つのではなく、生徒様同士の横のつながりも大切だと思います。レッスンの待ち時間に生徒様同士を紹介したり。同じ楽器や同じ講師というコミュニティを広げていくような。レッスンが楽しいことはもちろん大事なんですが、レッスンを通じて「音楽をやると楽しい」と思ってほしい。
齋藤
まずは島村楽器の音楽教室を知っていただくために、ポスターを貼ったりチラシを配ったり、カフェで演奏したり。でもただ待っているだけでは人は来てくれない。だからこそ色々なイベントを企画しますよね。でもイベントは一人ではできないから、トライアングル関係の講師とのつながりも大事になってくる。どういったターゲットにどのようなアプローチをするのか、実際にレッスンをしている講師の意見は非常に重要。同じ目標に向かっていくのに、日ごろからのコミュニケーションって本当に大事なんだなと思う瞬間ですよね。

ポリシー

「音楽生活」という目には見えない
モノを販売するからこそ

齋藤
音楽教室は、レッスンという形のないものを生徒様にご提供しているので、分かりやすい上達がないと、生徒様からご意見をいただくことがあります。
髙村
とくにお子様の場合は、レッスンを続けるか続けないかを最終的に判断するのは保護者の方ですからね。しかも保護者の方は、実際のレッスンの内容を見てというよりも、お子様の様子を見てご判断される。
齋藤
齋藤
大人の生徒様と話していると、子どもの頃にピアノをやっていたという方が結構いらっしゃいます。「先生が怖くて」などやめてしまった理由は様々ですが、大抵の方が「続けていたら良かったなぁ」と仰います。そうした話を見聞きしているので、お子様が「もうやめたい」と言うと、保護者の方は「じゃあもういいか」となりがちだと思うのですが、長い目で見て欲しいなと思っています。
髙村
「ここを乗り越えるとこうなっていくんだよ」ということを、どうやったら伝えられるかなというのはいつも考えています。そういった観点でも、発表会という目標を設定して、それに向けて練習を続けていくというのは大きな意味を持つんですよね。
齋藤
とくにお子様の場合は、将来を見据えてお話しする、というのは本当に大きなテーマですね。
若いスタッフは「続けた方が良いですよ」という言葉はどうしてもかけられないと言うけれど、20年近くこの仕事を続けていると、今までの色々な経験を引きながら話すことができるようになる(笑)。
私のテーマは、音楽教室や店舗に足を運んでくださった方に「音楽に興味を持っていただいてありがとう。嬉しいな!」というのを全力で伝えるということなんです、常に。そしてこの想いのベースになっているのはやっぱり、自分自身が今まで音楽に親しんできたということと、教室に通っている生徒様たちが1年2年とレッスンを続けて「習っていて良かった」と仰るのをたくさん聞いてきたから。だから、もっと多くの方にもという思いで募集活動も頑張っちゃうし(笑)。「やめてしまおうかな」と悩んでいる方には「続けた方が良いですよ」という言葉をかけることができる。
髙村
私も同じです。「これだけ楽しいことだから、他の人にも味わってもらいたい」という思いが、音楽教室の仕事に取り組む原動力になっています。
あとは、店頭にいて嬉しいなと感じるのは、「髙村さんに今日会えて元気になれたよ」という言葉をいただいた時。最近は巡回が多いこともあって、たまに店頭に立った時に「久しぶり、会いたかったよ」と言っていただくと嬉しいですね。音楽をきっかけにして、その方の人生の一部に関わることができているんだと実感できる瞬間です。
※講師・インストラクター レッスンを行う職種は、毎週固定の曜日・時間にレッスンを行う「講師」と、土日を含む週5日勤務し、レッスン以外の時間は接客や販売等の店舗運営業務を行う「インストラクター」の2つに分類される。

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