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クロストーク episode 01

【店舗運営】

全国で180店(2023年2月現在)を超える店舗の運営は、島村楽器のコアとなる事業だ。
店舗のスタッフは来店されたお客様の接客対応、商品の仕入れ・レイアウト、リペアの対応、HPやSNSでの情報発信、イベントの企画・開催、音楽教室の生徒様への対応など、その業務は多岐にわたる。 店長は自店の利益に責任を持ち、個々のスタッフも売上げ目標の達成を目指しているが、彼らが追いかけているのは“売上数字”だけではない。
店舗運営に従事し、日々お客様と向き合っている2人の社員が「お客様対応」と「チームワーク」をテーマに語り合った。

最終的にお客様に笑顔になっていただくお店づくり 海老名店 店長東、国分寺店販売スタッフ(取材当時)阿部

あべ
阿部
2021年入社

国分寺店
販売スタッフ(取材当時)
元々お客様と直接お話ができる接客業に興味があり、幼いころから音楽が好きということも相まって入社を決める。お客様一人一人にぴったりの楽器をご案内することにやりがいを感じながら、日々お客様対応を行っている。映画鑑賞や美術館巡りなど、休日も芸術に触れている。

あずま
2016年入社

海老名店
店長(取材当時)
入社当初は一人でも多くのお客様に喜んでいただくことに夢中で接客をしていた。顧客対応の経験を積みながら、副店長となり新入社員の育成に取り組む。現在は海老名店の店長として、店舗運営、商品・フェア施策、スタッフ育成に日々奮闘中。

お客様対応

島村楽器の接客の基本は「付加価値」の創造

阿部さんは、どのようなスタッフを目指していますか?
阿部
やはり、お客様が私を頼りにしてご来店いただけるようなスタッフになりたいですね。お客様の心を掴めるようなスタッフとでもいいましょうか。
海老名店 店長 東
私は現在店長ですので、スタッフにはお客様にとって唯一無二の存在になってもらいたい、と思っています。お店にお越しいただく価値を、自分たちで創造できるようにしていきたいです。
例えば、「以前〇〇さんに接客してもらってよかったのでまた来ました」や、「この前勧めてもらった機材でライブに出たらお客さんの反応がよかった」というような報告にいらしていただけるようなスタッフになれたらいいですね。きっと、お客様のために阿部さんが自然に行動していることも、お客様が来店する理由になる“付加価値”につながるのではないでしょうか。
阿部
そうなりたいですね。ただ、“付加価値”を付けることは簡単ではないですよね。お客様によってどこに価値を感じるか、心に響くポイントは人それぞれ違いがあると思うので、お一人おひとりに合った話し方や雰囲気づくりを心がけています。
とくに付加価値という部分でいうと、他店と価格競合になった際に実感することが多いかもしれません。私の場合は、スタッフが一生懸命にお客様に対して、商品提案やどのように使用されるかなどを丁寧にお話をうかがっている姿を見ているので、「〇〇さんなら大丈夫!」と背中を押しています。
阿部
店長からそう言ってもらえると、心強いですし困ったときにも相談しやすいですね!
また私は、「来てよかった」「あなたから買って良かった」と、直接お客様から言っていただけるととてもやりがいを感じますし、その方々に少なからず何かしらの付加価値を提供できたのではないかといつも思っています。以前、色々なメーカーに問い合わせてビブラスラップ(※)のスタンドを取り寄せたことがありました。めずらしい商品ですので調べるのに苦労し時間もかかったのですが、お客様から「インターネットで調べても分からなかったから助かったよ、本当にありがとう!」と感謝のお言葉を頂戴することができました。ご購入いただいたこともそうですが、何よりお客様の悩みを解決することができたことが本当にうれしかったです。型番を調査したりメーカーに問い合わせたりと、インターネットでは解決できない、販売員である私にしかできない価値を提供することができたのではないかと思っています。
国分寺店 スタッフ 阿部
ビブラスラップ
それは良かったですね! 私も販売員のときはお客様と接することが自身の元気の源で、それは今も変わりませんが、店長になってからはスタッフとも向き合うようになり、接客でスタッフがお客様から感謝をされたときなどに、一緒に喜べることが自分のことのようにうれしいです。

チームワーク

お互いをリスペクトしながら成功体験を共有していく

阿部
私は現在入社2年目で、まだ誰かに仕事を教えたりした経験はないのですが、お客様がいらっしゃったら率先してお声がけすることを心がけています。そうすることで他のスタッフを鼓舞することもできますし、お店の雰囲気も明るくなると思っています。
前向きなスタッフが多ければ多いほどお店の雰囲気は明るくなるので、素晴らしいことだと思います。私は店長として、スタッフの成功はみんなで喜ぶように心がけています。褒めるときもみんなの前で言うようにして、スタッフ全員で褒めあうようにしています。スタッフがお互いをリスペクトしながら成功体験を共有することで、チーム力も上がるし、お互いが切磋琢磨するようになると感じています。最近では、重点販売商品(※)の販売が上手くいっている人の事例を共有することで、真似して接客してみたり、また教えた人も自信が生まれたりと良い連鎖が生まれたことがありました。
※重点販売商品 お客様の音楽生活を豊かにできるような当社の推奨商品
阿部
私も似たような経験があります。自身の担当商品である電子ピアノのフェアを開催したときに、期間中に売上目標の中間発表を行ったところ、スタッフ全員の販売に対する意識が上がり、最終的には売上目標を達成できたことがありました。また電子ピアノで、あるモデルの販売に注力していたときに、スタッフ間で販売数のバラつきがありました。そこでメーカーに依頼をして商品研修をしていただいたのですが、その研修の直後に2名のスタッフが初めてそのモデルを販売することができたんです。そのときは自分のことのようにうれしかったです!入社して最初のころは個人で完結する業務が多かったのですが、自身の担当商品のフェアに取り組んだときに、その商品の担当ではないスタッフが色々とサポートしてくれて、一人ではできない仕事なんだなとそのときに気づくことができました。
きっと、その商品研修は店長が企画しても効果が薄かったんじゃないかと思います。商品担当者が自分で考えて実施したからこそ意味があったと思います。
阿部
でも、そのときに自身の思いを伝えることの難しさも知りました。スタッフに一律で同じように伝えても響かなくて、一人ひとりに合わせた伝え方を模索しているのですが…そこがまだ課題ですね。
2年目でそこまで考えられることはすばらしいことだと思いますよ。そういう人が一人でもいると安心ですね。そんなときは、スタッフそれぞれが「何を大切にしているか?」を考えてみるとアプローチの仕方が自ずと変わると思うし、そのスタッフも動きやすくなると思います。他には、阿部さんではない別のスタッフに教えることを任せてみてはどうでしょう。教えたスタッフも成長することができますからね。
海老名店 店長 東
阿部
じつは他のスタッフに任せることがずっと苦手で…。東さんは人に依頼することに困った経験はありますか?
いっぱいありますよ、山ほどあります(笑)。副店長に昇格した半年後に店長になったので、最初はスタッフの半数が私より年上のスタッフでした。当時は私が引っ張っていかなければと思って、「これをやってください」「あれをやってください」と、いわゆる指示をするかたちでスタッフに伝えていたのですが上手くいきませんでした。
それで、自分の意思を伝えた上で「どうしたら良いですかね?」と意見を聞くようなスタイルで伝えるようにしてみたんです。私がただ単に指示だけをすることで、「逆に活躍の場をつぶしていたのでは?」と思い、頼ってみようと思ったんです。最初から自分の案は出さずに、まずはゴールを示して、途中経過はお任せしているといった感じですね。
阿部
なるほど!スタッフへの伝え方、これからもっと勉強してみます。接客の仕方も正解は一つでは無く、例えば接客のロールプレイングひとつを取っても、話し方や伝え方まで色んなアプローチ方法があると思うので、細かい部分はスタッフに任せて、必要に応じて指摘ができれば良いのかな、と今は思っています。

理想のお店づくりにむけて

お客様に笑顔になっていただくことが、私たちの仕事です

阿部
私は「ここで買って良かった、また来たいな。」と思っていただけるお店にしたいです。インターネットで何でも買える便利な時代ですが、だからこそ店頭では“インターネットではできないリアルなコミュニケーション“から生み出せる、サービスや心地よい空間を提供していきたいです。
国分寺店 スタッフ 阿部
私は最終的に“お客様に笑顔になってお帰りいただく“ことを目標として、スタッフ育成と店舗運営を行っています。じつは店長になりたてのときに、上司から「この店舗をどうしていきたいの?」と聞かれたことがあり、そのときは答えられなかったんです。それが悔しくて、日々がむしゃらにやっていくなかで「自主的に楽しく働けるスタッフを育て、最終的にお客様に笑顔になってもらうこと」が目標になりました。今上司から同じ質問をされたら、胸を張ってそう答えると思います!

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