一度は生で聴いてみたい!観客を魅了する都響クラシックコンサートに行ってみた

Happy Jam編集部のウサミです!

今も昔もどの時代になっても色褪せることのなく、現代でもドラマや映画・CMなど、いたるところで使用され、耳にする機会の多いクラシック音楽ですが、オーケストラによる生演奏でクラシック音楽を聴いたことがまだないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「興味はあるけど敷居が高いな…。」「親子で行ってみたいけど子供も行って良いのかな…。」などクラシックコンサートとなると通常の音楽ライブのように気軽に行って良いものなのか、悩んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。

なので今回は、クラシック音楽をまだ実際の会場で聴いたことのない方にこそ生演奏の素晴らしさをお伝えしたい!そして演奏会に行ってみたいと思っている皆さんの背中を押したい!という気持ちから、私自身ずっと行ってみたかった、東京2020オリンピック開会式でも流され注目を集めたドラゴンクエストの演奏もしている東京都交響楽団のクラシックコンサートにお伺いしてきました!

これを読んだら皆さんも演奏会に行きたくなること間違いなしかも…!?

まずは演奏会へ行く前のワクワク感を楽しむ!

都響(都響=東京都交響楽団の略)の場合、各公演プログラムはホームページから確認ができるので、まずは行きたい演奏会をチョイスしていきましょう。
私はブルックナーで一度は生で聴いてみたかった曲があったので3月26日(土)公演を選びました。

行きたい公演が決まったら、次は演奏会へ行くまでのワクワク感を楽しみましょう!(これ大事です!笑)
洋服は何を着ていこうかな、会場までどうやって行こうかな、などまずは準備を楽しみます。
私は迷った挙げ句、日頃から気に入っているワンピースにしてみました♪

さらに時間に余裕があれば会場までの道のりを調べたり、事前にプログラムで行う曲がどんな曲なのかを調べておくのもおすすめです。
聴く曲について知識を深めておくことで、その曲が作られたころの時代背景だったり、作曲者の意図だったり色んなものが見えてきて、より曲を鑑賞したときに感動することができるんです。

プログラムの曲の解説は、会場で配られるこちらの月刊都響の中で音楽ライターさんが分かりやすく説明もしてくれているので、ぜひ先に目を通しておきましょう!曲目解説は都響の公式サイトからもPDFの形式で読むことができますよ。

月毎に発行されている公演プログラムの冊子です

会場へ到着!ステージの緊張感や迫力を生で感じよう!

さあ、演奏会に行くまでのワクワクした気持ちを抱えながら、ついに当日を迎えました!

会場内に入るとすでに楽団員の方々がチューニングや音鳴らしをしている様子が見えてきました。
ステージ上から響き渡るこの演奏会前の音もまた緊張感があり良いんですよね!

そしてついに本番が始まりました。
私がお伺いした日は『第947回定期演奏会Cシリーズ』の公演で、首席客演指揮者であるアラン・ギルバートさんの指揮での演奏会でした。

提供:東京都交響楽団

最初の演奏曲はアンナ・ソルヴァルドスドッティルの『メタコスモス』。
こちらは2017年に作曲された現代曲なのですが、なんと今回が日本での初演でした!

日本で初めて演奏される瞬間に立ち会えるのもやはり、オーケストラによる生の演奏会ならではなので、その時点で私はすでに感動していました(笑)。

この曲は作曲者が「宇宙、人間の経験、そして私たちの知らないブラックホールのような世界へと落ちていく」というイメージで作曲をされたとのことで、曲自体もとても神秘的で壮大で、かつ斬新さもあり、本当に宇宙空間ってこういう感じなのかな?と思わせてくれるような不思議な体験をすることのできる曲でした。
なにかが揺れ動いて、そしてぶつかって空気が変わって、また戻って、といったような流動的に感じられる部分も聴いていてとても面白いなぁと感じました。

そして2曲目に披露されたのがブルックナーの交響曲第7番!
こちらの曲もまさに大曲で、全楽章を演奏すると1時間ほどあるそうです。

演奏が始まると、1曲目とは全く違う空気になり、編集部ウサミも曲によって空気感がここまで変わるのかとびっくりしました。

提供:東京都交響楽団 ©堀田力丸

今回演奏された交響曲第7番は、ブルックナーが60歳のときの作品だということで、この曲によって彼はようやく作曲家として広く認められるようになったそうです。

曲自体は叙情的で優雅な第1楽章・第2楽章と続き、そして軽やかでリズミカルな第3楽章、最後に華やかで壮大な第4楽章で構成されています。
なんといってもこの曲は第2楽章に『ワーグナーチューバ』という楽器が使われてることで有名なのですが、これはブルックナーが尊敬していた作曲家のワーグナーの曲を演奏するために考案された楽器なのです!

こちらがワーグナーチューバ!珍しい楽器ですね

この交響曲をブルックナーが作曲中にワーグナーがこの世を去ったことから、追悼の思いを込めてこのワーグナーチューバが加えられたと言われているそう。なんと感動的なお話でしょうか…。

そんな曲の背景を知った上で鑑賞していると、叙情的なメロディーにより感動できたり、同じフレーズが違う楽章で使われているなと発見があったり、とても楽しくあっという間に演奏は終わってしまいました。

クラシックが初めての青少年の方であればヤングシートに応募してみよう!

こうして本格的な音楽を心ゆくまで楽しませてもらったこちらの演奏会ですが、実はこの公演を含めた年間を通して行われる『定期演奏会Cシリーズ』と『プロムナードコンサート』は、小学校4年生から高校3年生までの青少年の方が楽しむことのできるヤングシートというご招待があるんです!

若い世代の皆さんにも早いうちから本格的な音楽を聴いてもらいたい、そして生演奏の音楽を体験する感動や喜びを味わってもらいたい、そんな思いから生まれたプロジェクトなんだそう。

このご招待を受けて初めてオーケストラの生演奏を体験できるのはとても良いことですよね!

親子でクラシックコンサートに行ってみたいと思っていた方も、生で演奏を聴いてみたいと思っている青少年の皆さんも、この機会にまずはヤングシートに申し込んでみてはいかがでしょうか。

※ヤングシートでなくても小学生以上の方はコンサートの鑑賞ができますのでご安心ください。

終わりに

今回東京都交響楽団のクラシックコンサートを鑑賞して私が思ったのは、やはり生演奏の素晴らしさに勝るものはないということです。

楽団の皆さんと同じ空間にいて一緒に音楽を共有できること、これほどの感動的な体験はやはり会場でしか味わえないものだなと改めて感じることができました。

そしてそこには敷居も境界線もなく、クラシック音楽は大人も子供も、誰もが平等に楽しむことのできる音楽なのです。

まだクラシックコンサートに行ったことがないという方も、親子で生演奏を聴きに行きたいと思っていた方も、ぜひ一度オーケストラによる生演奏を体験してみてください。

この記事を書いた人

Happy Jam編集部 ウサミ

楽器店スタッフを経てHappy Jam編集部に上陸。「音楽って楽しい!」をモットーに最高の時間をお届けすべく真心を込めて記事を制作している。メインはピアノ、他にもあらゆる楽器を集めては弾いている楽器大好き人間。将来の目標は楽器部屋を作ること!