プロのギタリストに教えてもらった“無理せずギターが上達する練習方法”を動画付きでご紹介!

突然ですが、こちらのページをご覧になっている皆さんは今こんな風に思っていませんか?

「ギターを新しく買ってみたはいいものの、これからどうやって練習すればいいのか分からない!」
「ギターを自分なりに練習しているけれど、なかなか思うように上達しない…」

実際ギターを手にしても、何から始めればいいの?と疑問に思う方はたくさんいると思います。
いざ好きな曲を弾こうと思っても、難しくて弾けずに挫折してしまった…なんて苦い経験をしている方も多いのではないでしょうか。

ですがご安心ください!
今回はプロのギタリストをお呼びして、今後も皆さんが楽しくギターを弾いていけるように、無理せず上達できる練習方法を特別に教えてもらいました!

動画付きでご紹介しますので、ぜひ一緒にチャレンジしてみてくださいね♪

教えてくれるギタリストはこの方

佐藤 将文(さとう まさふみ)
京都府京丹後市出身のギタリスト。 1983年8月16生まれの獅子座。 
2007年にUNCHAINのギタリストとしてメジャーデビュー。 2020年UNCHAINを脱退し、同年7月より島村楽器入社。
現在は島村楽器で開発業務を行いながら、ギタリストとしてライブサポートやレコーディング、弾き語りライブ等で活動中。

まずは楽しみながら練習していくのが何より大切!

ー最初にギターを練習するにあたって大切だと思うことを教えてください。

佐藤:まずギターをやるうえで、自分の好きな曲を練習するのはとても大切なことです。ですが、好きな曲を弾きたくても難しくて挫折しそうになってしまう場合は、好きな曲の全部を弾けなくても、その曲の中の好きな部分を少しずつ取り出して弾けるようにしていくととても楽しくなってきますよ。弾けている気持ちになって楽しむことも大事なので!(笑)

ーどのようにしたら楽しく練習ができるでしょうか?

佐藤:気楽に考えることですかね。たとえば練習中に煮詰まったとしても、そこばかり練習するのではなく、次にいってしまったほうが良いし、今日はできなくても明日できればいいやというくらいの気持ちで望むほうが楽しく練習できるはずです。その代わり、1日1回は弾けなかったコードにチャレンジするなど、目標は決めたほうが良いと思います。まずは基本のストレッチとなる練習をしてから好きな曲を少しずつ習得していって、ほどよい達成感を積み重ねていきましょう。できるところから、まずは楽しみながら練習していくのが何より大切です!

ギターを弾く前にやるべき練習は「運指運動」

ー実際にギタリストの佐藤さんが上達するうえで行っていたギターの練習方法はありますか?

佐藤:ギターを弾くときには始めに目的を持つことが大事ですね。ギターの弾き語りがしたいのか、ギターソロが弾きたいのかなど、何をやりたいかでスタートラインは異なってくると思います。それを踏まえたうえで共通して行うと効果的な練習があります。それは基本的なことですがコードを覚えることと運指の練習ですね。特に運指運動は曲などを練習する前に、運動前のストレッチをする感覚で行うとかなり効果があります。例えば僕は、指に1、2、3、4とそれぞれ番号を付け、音階を登っていくときは1234、降りてくるときは1243…などバリエーションを変えて練習していました。そうしてギターを弾くときの指の動きをすべてさらうことで指がスムーズに動きやすくなります。シンプルな練習ですが、毎日やっているかやっていないかで上達度合いも変わってくるのでぜひ試してみてください。

佐藤さんが実際にやっている運指練習がこちら

上達の秘訣はメトロノーム練習にあり!

ーギター上達の秘訣はなんでしょうか。

佐藤:一番上達しやすいのは、メトロノームを聞きながらリズムを一定に保って練習することだと思います。テンポに合わせて演奏することが全てではないし、テンポを崩していくことも音楽としては大切な要素なのですが、まず自分の中で基本的な縦のラインを体に染み付かせていくことが重要です。誰かと合わせたり、曲を作るときも伴奏に合わせたりなど、何かに合わせて演奏していくことが音楽の醍醐味なので、まずは好きな曲なども流しながら合わせて弾いてみることでリズム感も分かるし自分の身になっていきます。そこからアレンジを加えていくのがおすすめです。合わせることを楽しみながら練習し、そのクセを付けておくと良いでしょう。リズムをしっかり取って弾けるだけでも音楽の説得力が増していきますよ。

コード弾きは右手と左手のタイミングが大事

ーコード弾きを練習するときのコツはありますか?

佐藤:基本的なことですが、まずは良い姿勢で弾くということですね。慣れてないうちはコードを弾くときに指板を見すぎて猫背になりやすいのですが、弾くポジションを確認したら姿勢は整え、正しい状態で練習をすることが効果的です。次にコードを弾くことに関していうと、右手と左手のタイミングがかなり重要なのでそこは意識しましょう。そしてコード進行の練習をするときは、一度に全部覚えようとすると中々大変です。練習は焦らずゆっくり楽しく。例えばCコード、Fコード、Gコードと立て続けに弾くのではなく、「C、F、C、F…」とちょっとずつ弾けるようにしていくのが一番の近道です。

ー右手と左手の、それぞれの練習方法を教えてください。

佐藤:左手の方は、コードをしっかり押さえて1本1本音が鳴るかの確認をしていきましょう。Fコードなどのバレーコードは握力や筋肉の使い方に慣れることが大事です。そしてどんなに演奏が上手な人でもギターの状態が悪いとバレーコードは弾きづらくなるので、適宜ギターのメンテナンスをして弾きやすい状態にしておきましょう。次に右手でストロークをしっかり弾けるように練習します。ストローク練習をするときに、最初のうちは右手の振りが小さくなりすぎたり、あるいは大きくなりすぎたりとバラつきがでやすので、まずは音を鳴らさずに(弦を軽く押さえて音が鳴らないようにする)練習をして、ピックと弦の感覚を掴みましょう。

音を出さずに行うストローク練習

もっと上達したい方へ:カッティング練習の仕方~応用編~

ーコードはなんとなく弾けるようになってきたけどなんだか物足りない、もっとかっこよくコード弾きをしたいという方におすすめの奏法はありますか?

佐藤:カッティング奏法なんかはカッコいいと思いますし、僕自身も好きなのでよくやっていましたね。コツとしては短く音を止めること。左手もギュッと右手のストロークに合わせて押さえてみましょう。慣れてきたら音をどんどん細かくしていく練習をしてみると良いです。ただカッティングに慣れすぎると大きいストロークが弾きづらくなってしまう可能性もあるので、音符の長さを意識してリズムを大きく取る練習もバランス良く行うようにしましょう。

簡単に押さえられるコードE9(イー・ナインス)でチャレンジ!

ギター練習時のお助けアイテムをご紹介

ーギター練習時に、どうしても指が痛くて弾き続けるのが大変という方は結構いらっしゃると思いますが、そんなときはどうしたらいいでしょうか。

佐藤:ギタリストの僕でも長時間練習をしていると、どうしても弦を押さえるときに痛みを伴うことはあります。そんなときは練習をサポートしてくれるアイテムを使うことをおすすめします。僕が担当をして開発したのがギター用の指サックなのですが、これを指に付けて弾くことで、弦を押さえたときの摩擦や衝撃から指を守ることができるので、痛みはかなり軽減されますよ。指サックを付けていないときと比べても、そこまで違和感もなく弾けるので、練習するときはこういったサポートアイテムを活用して演奏してみると良いと思います。

皆さんいかがでしたか?
動画を見ながらすぐに実践できる練習方法をご紹介したので、ギターを今すぐ演奏したくなってきたのではないでしょうか?

練習方法で悩んでいた方や、何から始めて良いか分からなかったという方にも、ギターをやりたい!練習したい!と思ってもらえたらうれしいです♪

Happy Jam編集部は今後も皆さんのミュージックライフを応援していきます!

「練習がきつい!と感じたら」特集について

毎日コツコツと練習を重ねるのが、なんだかしんどくなるときってありますよね。そんなときは、克服した人の経験談やアドバイスから練習のヒントを受け取ってみては?プロの演奏家やミュージシャンも、意外と同じ壁にぶち当たっているかもしれませんよ。

この記事を書いた人

Happy Jam編集部 ウサミ

楽器店スタッフを経てHappy Jam編集部に上陸。「音楽って楽しい!」をモットーに最高の時間をお届けすべく真心を込めて記事を制作している。メインはピアノ、他にもあらゆる楽器を集めては弾いている楽器大好き人間。将来の目標は楽器部屋を作ること!