音楽系企業の株主優待を調べてみました!(前編)

Happy Jam編集部のカナイです。
今回は一見すると音楽に関係なさそうで、実は関係するお話です(笑)

最近、テレビやネット上で「株主優待(※)」という言葉をよく目にするようになったと感じられている方も多いのではないでしょうか。株に興味がない方でも“株を持っていると何か物がもらえて、得することがあるみたい……”と、ぼんやりとイメージできますよね。

株主優待でもらえる物には、企業の自社製品やサービス、図書カードなどのプリペイドカード、地場名産品などさまざま。音楽関連企業であれば、もちろん音楽好きが興味をひかれるような魅力ある優待がたくさんあるんです。そして株主優待は、株を保有し続けていれば決算毎(年に1~2回)受け取ることが可能です。株を保有するということは、企業側に資金が集まり経営の安定につながるため、企業を応援していることにもなります。

編集部カナイ

前後編の2回にわたって、音楽関連企業の株主優待がどんなものか、のぞいてみましょう。今回の前編では、音響・AV機器や楽器の製造・販売を手掛ける企業5社をご紹介します。

※株主優待とは…株主(株を持っている人)に企業から贈られるプレゼントのようなもの。日本の全上場企業の4割にあたる約1,500社が、株主優待の制度をとりいれています。
※本記事に掲載している株主優待の内容は、2021年11月末時点の情報です。今後優待内容が変更される可能性もありますので、最新の株主優待情報は各社HPに掲載の「IR情報」で必ずご確認ください。

楽譜や楽器がお得に入手できる/ヤマハ

まずは、楽器メーカーの筆頭である「ヤマハ」の株主優待をご紹介します。

ヤマハ(証券コード:7951)
①100株以上で、自社グループオリジナルギフト商品、または自社グループ楽器店の優待券、または自然保護団体への寄付(保有株数・保有期間に応じて、相当額が増加)
②100株以上で、抽選で自社関連CDをプレゼント

編集部カナイ

ヤマハの株主優待には大きく2つあります!
①には選べる楽しさ。そして②が当たれば、ラッキーですね。

世界でもトップクラスの楽器メーカーのヤマハ。世界シェアはピアノで39%、電子ピアノで47%、管楽器で31%と非常に大きいメーカーです(世界シェアは、2021年3月時点の金額ベース。ヤマハ調べ)。また業務用や家庭用の音響機器メーカーとしても世界的に知られています。

そんなヤマハの株主優待は3つの中から選ぶことができます。2021年の株主優待では、ヤマハリゾートのオリジナルギフト商品、ヤマハミュージックリテイリング優待券、自然保護団体への寄付から選べます。(株数と保有期間によって、1,500円相当~)。やはり音楽好きなら、全国のヤマハミュージックリテイリングの店で使える優待券がありがたいでしょう。楽譜、楽器、音楽雑貨、防音室など、欲しいものの購入時にすぐ使えます!

また、抽選でヤマハ関連CDがもらえます。2021年は、中島みゆき、上原ひろみ、RINA、リー・リトナー、そしてヤマハ吹奏楽団のCDが、合わせて120名に当たります。アーティストのセレクトも、さすがヤマハ!というラインナップですね。

編集部カナイ

・リーズナブルに楽器を購入したい人

・ヤマハ所属のアーティストが好きな人
におススメです!

ピアノの深〜い世界に触れられる/河合楽器製作所

次にご紹介するのは、ピアノメーカーとして知られる「河合楽器製作所」です。X JAPANのYOSHIKIさんをはじめ、世界的に愛好者の多いカワイピアノですが、株主優待もその美しい音色を堪能できるものになっています。

河合楽器製作所(証券コード:7952)
・100株以上で、自社主催イベント(ピアノコンサート、ピアノ工場見学など)にご招待

※ただし新型コロナウイルスの影響で、2021年の株主優待スケジュールは未定となっています。詳細は河合楽器製作所HPのIR情報でご確認ください
編集部カナイ

株主のための自社主催イベントとは…とても豪華です!

ピアノなどの楽器生産やアフターサービス、音楽教室などを手がけている企業です。先頃行われたショパン国際ピアノコンクールでは、フルコンサートピアノ「SK-EX」を使用した海外のピアニストが2位と6位を獲得し、話題になりました。

株主優待は、ピアノ工場見学や自社主催コンサートへの招待です。工場見学では、マザー工場である静岡県竜洋工場の内部を視察できます。目の前でピアノができ上がっていく様子が見られるなんてとても興味深いですね。また全国各地で開催される自社主催コンサートでは、選び抜かれたピアニストによるカワイピアノの演奏を堪能することができます。企画から運営まですべて社内で行っており、クオリティの高いコンサートです。

編集部カナイ

・ピアノのことなら何でも知りたい人

・ピアノリサイタルを堪能したい人
におススメです!

この際、AV機器もパソコンも揃えちゃおう/ソニーグループ

続いては、音楽好きだけでなく誰もが知るあの会社、ソニーグループの株主優待です。

ソニーグループ(証券コード:6758)
・100株以上で、公式通販サイト、ソニーストア、地域店で対象製品を割引価格で購入できる電子クーポンを発行

編集部カナイ

私だったらソニー製のイヤホンを割引価格で買って、音楽を楽しみたいなあ…。

映像やオーディオなどAV機器の大手で世界的に有名なソニーグループ。宇多田ヒカル、NiziU、米津玄師、King Gnuなどさまざまなトップアーティストたちが契約ないし所属するソニー・ミュージックエンタテインメントも、グループ会社のひとつです。また、ゲーム機プレイステーションもソニーグループの製品です。

そんなソニーグループの株主優待は、公式通販サイト「ソニーストア」やソニーストア実店舗、地域のe-ソニーショップVAIO展示店で使える割引クーポン。このクーポンを使うと、テレビ、カメラ、オーディオなどのAV商品を15%オフで購入できます(一部除外商品があります)。高品質でブランド力が強いソニーのAV製品を15%で購入できるのは、株主優待ならではのお得感ですね。最新の設備を使って音楽や映像を楽しみたい人には、とても魅力的です。またVAIOのパソコンは5%引きで購入できます。それぞれ利用期間中に5回まで使用することができます。

編集部カナイ

・高品質なAV機器をお得に購入したい人

・身の回りをソニーの商品で揃えてみたい人

におススメです!

ライブとグッズ、どちらを選ぶか迷います!/ヒビノ

4つ目にご紹介する企業は、音と映像の分野で販売とサービスの事業を展開している「ヒビノ」です。 

ヒビノ(証券コード:2469)
・株主優待ポイントを贈呈(100株以上で2,000ポイント~。保有株数・保有期間に応じて増加)ポイントに応じて株主優待カタログ掲載の5ジャンルの品目から選択できる

編集部カナイ

5ジャンルの品目!どんなものがあるんだろう…?

ヒビノは、コンサートやイベント、放送局などの音響・映像サービスを提供している企業。コンサート音響のサポートでは業界トップシェアです。また業務用音響機器の輸入・販売を手がけ、スタジオやホール、シアターなどの音響システムの設計・施工なども行っています。

コンサート・イベント年間サポート日数は7,000日以上、つまり1日約19件もの現場で音響や映像をサポートしているそうです。これまでもBABYMETAL、嵐、RADWIMPS、第71回紅白歌合戦などのサポートを手掛けてきました。皆さんもきっと、ヒビノが手掛けるコンサートや、設計したホールに行ったことがあるのではないでしょうか。

さて、ヒビノの株主優待は、オリジナルカタログからポイントに応じて好きなものが選べます。カタログに載っているもので注目したいのが施設利用券。1,000ポイントで、ヒビノグループが運営するライブハウス「ケネディハウス銀座」か「リアルディーバス」の入場券1枚がもらえます。株を持つことで、音楽に触れる時間が増えるなんて得した気分ですね!(別途飲食代が必要)。

また、オリジナルグッズは、今治市の老舗メーカーとコラボしたタオルや、日本初のTシャツメーカーである久米繊維工業と共同で作ったオリジナルTシャツと、コンサートに不可欠なウェア類。そして音楽を五感で味わう楽しみを提案するスペシャルティコーヒーと、特別感あふれるものが揃います(ちなみにヒビノのコーヒーは、過去にHappy Jamでもご紹介しました!興味がある方は以下の記事もご覧ください)。

編集部カナイ

・ライブやコンサートが大好きな人

・音楽に対するこだわりがある人
におススメです!

オーディオマニアの心をわしづかみ!/フォスター電機

最後にご紹介する株主優待は、スピーカーやヘッドホンなどの音響製品を生産している「フォスター電機」です。

YouTubeにはコーポレートムービーはございませんでしたが、こちらのコーポレートサイトでは美麗なムービーを鑑賞できます!

フォスター電機(証券コード:6794)
・株主名簿に記載された、または記録された全株主を対象に、同社ECサイトでの購入代金を30%割引

編集部カナイ

30%割引って…。とても太っ腹です!

フォスター電機は、ヘッドホンやスピーカーをOEM(他社ブランドの製品を製造すること)でさまざまなメーカーに幅広く供給している会社です。たとえば、Apple社のiPhoneやiPadに付属するヘッドホンとして、フォスター電機の製品が選ばれています。同社の製品は自動車用スピーカーにも広く使われています。一方自社ブランドの「FOSTEX」では、高級スピーカーやヘッドホン、アンプなどの製品を販売しています。

さて、株主優待では、FOSTEX ONLINE SHOPでのお買い物が30%引きになります(利用期間は毎年定時株主総会開催日翌日~12月31日)。オンラインショップには、数千円台から数十万円台までのバラエティに富んだスピーカー、ヘッドホン、イヤホン、アンプなどが勢揃い。もちろん、好きなスピーカーとボックス、アンプなどを組み合わせ、自分だけのスピーカーを作り上げることもできます。割引率が高いため、特に高額商品購入時はありがたいですね。 

編集部カナイ

・最高級のスピーカーやヘッドホンに憧れている人

・スピーカーで自分だけの音を作ってみたい人

におススメです!

まとめ

株主優待を知ったことで、これまで何の気なしに利用してきた音楽系企業の商品やサービスがぐっと身近になったのではないでしょうか。楽器、ヘッドホン、オーディオ機器やコンサート・ライブの鑑賞などサービスを体験するきっかけになって、さらにその企業が好きになるかも!

後編では音楽・映像コンテンツ、イベント運営、各種音楽関連サービスを手掛ける企業をご紹介します。

コラム:株を買うなら、まず口座開設から始めよう

株を買いたい! と思っても、店では売っていません。上場企業の株が売買されるのは「証券取引所」という場所で、そこに入れる資格を持っているのが「証券会社」。ですから、証券会社を通すことで株が買えるようになります。よって証券会社を選んで口座を作り、お金を入金することで、株を購入する準備が整います。

最近ではさまざまな証券会社が、ネット経由で手軽に口座開設できるサービスを展開しています。最短で翌営業日に口座開設できるところもあります。また1株単位から購入できたり、ポイントなどの携帯端末を使って株を購入できたりと、少額かつ手軽に始められる証券会社も増えています。

株主優待は、100株以上保有していないと受け取れない会社がほとんどです。ですので口座を開設し、証券会社を通じた株の取引が理解できたところで、お目当ての企業の株を100株以上購入し、株主優待を受け取ってみてはいかがでしょうか?

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・本記事は、情報の提供のみを目的としており、取引の勧誘を目的としたものではありません。
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この記事を書いた人

Happy Jam編集部 カナイ

吹奏楽部経験ありの、なんちゃってピアノ弾き。最近ではウクレレにも挑戦中!いくつかの楽器にチャレンジしてみた経験から、面白いと思っていただける企画を鋭意考案中。音楽以外の趣味は腕時計集め。時計に関する知識はプロ並み(?)との噂も。