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皆様、こんにちは。ピアノインストラクターの吉武です。
今までクラシック畑な環境で育ってきた吉武ですが、最近は様々なジャンルの曲にも耳を傾けるようになり、他のジャンルにも魅力を感じ始めたので、その魅力をクラシックの視点を混ぜながらお届けしていきたいと思います。
さて、第1回目~第7回目はご覧いただけましたでしょうか。まだご覧になっていない方はこちらも合わせて是非ご覧ください。
【ピアノ演奏動画あり】クラシックな私が弾いてみましたシリーズまとめ
さて、第8回目の今回は久しぶりにクラシックよりシューマンをご紹介したいと思います。
ローベルト・シューマン
ローベルトシューマンは、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家です。ベートーヴェンやシューベルトの音楽のロマン的後継者として位置づけられ、交響曲から合唱曲まで幅広い分野で作品を残しました。特にピアノ曲と歌曲において評価が高いと言われています。※ウィキペディア参照
シューマンの魅力3つ
まずは私が感じるシューマンの魅力を3つご紹介します!
①文学にも詳しい音楽家
シューマンの父フリードリヒ・アウグストは書籍出版・販売業を営んでおり、シューマンは、幼い時期から数多くの文学書に囲まれる生活環境にありました。そのため、シューマンも文学に関わる機会が多くありました。また、シューマン自身も書籍を書いています。中でも『音楽と音楽家』(シューマン著/吉田秀和訳)はシューマンの言葉が最後に収録されており、とてもおすすめです!
②ピアノを知り尽くした作曲家
シューマンはもともとピアニストを目指していましたが、二十歳から指の故障を感じ始め、自伝的覚え書きに「テクニックの練習をしすぎて、右手がだめになってしまった」と記しています。シューマンは指の動きを均等化するために指の1本だけを吊りながら演奏するという機械装置を独自に考案し、指を傷めてしまったと言われています。右手がまったく使えなくなったため、演奏家を目指すことを断念し、作曲家への転向を決意し、作曲の世界で活躍しました。
③歌曲においても評価が高い
シューマンはピアノ曲や交響曲、協奏曲、室内楽曲も作曲しておりますが、歌曲においても評価が高い作曲家です。「リーダークライス」、「詩人の恋」、「女の愛と生涯」、「ミルテの花」などが有名なので、是非一度聴いてみて下さい。
さて、今回はシューマンの曲の中から、「子供の情景」を取り上げます。
子供の情景 Op.15
特徴
全13曲からなる曲集です。それぞれにタイトルがつけられており、子供の夢の世界が、ゆっくりと広がっていきます。
①見知らぬ国 / "Von fremden Landern und Menchen"
②不思議なお話 / "Curiose Geschichte"
③鬼ごっこ / "Hasche-Mann"
④ねだる子供 / "Bittendes Kind"
⑤満足 / "Gluskes genug"
⑥重大な出来事 / "Wichtige Begebeheit"
⑦トロイメライ / "Traumerai"
⑧炉端で / "Am Camin"
⑨木馬の騎士 / "Ritter vom Steckenpferd"
⑩むきになって / "Fast zu ernst"
⑪こわがらせ / "Furchtenmachen"
⑫眠っている子供 / "Kind im Einschlummern"
⑬詩人のお話 / "Der Dichter spricht"
今回はこの中から抜粋して3曲演奏してみましたので、まずはお聴きください♪
①見知らぬ国
⑦トロイメライ
⑬詩人のお話
「子供の情景」のおすすめポイント
①大人が弾いても弾きがいがある
‘子供の’というタイトルがついているが、子供のために作曲された曲ではありません。どの曲も複雑な音型はありませんが、各曲の要求する内容を表現するには、極めて高度な表現力が要求されるので、大人にとっても弾きがいのある曲です。大人が見た子供の日常の様子を精密に綴ったもので、大人の方も十分弾きがいがあります。子供が弾くと子供の素直な気持ちがこもった演奏に、大人が弾くと大人から見た子供の様子をピアノの音で演奏できるのではないでしょうか。
②複雑な音型が少ない
この曲集は比較的シンプルに作られており、テクニック的に高度な箇所はほとんどありません。そのためシューマンを演奏するのが初めての方にも挑戦していただける楽曲だと思います。ただ、シンプルだからこそ難しいところもあり、音数が少ない分1つ1つの音に思いを込めて弾かなければならない、という難しさはあります。そのため上級者の方にもおすすめです。
③全13曲がそれぞれ違ったキャラクター
13曲それぞれにタイトルがついており、それぞれ違ったキャラクターを持っています。今回はゆったりしたテンポの3曲を動画を上げましたが、中にはアップテンポの曲もあり、13曲通しても飽きずに聴くことができます。
「子供の情景」の難しいポイント
①表現力豊かな演奏
演奏者に合った表現を見つけるのがとても難しいポイントです。
→表現に間違いはないので、まずは自分の思うがままに演奏することが大切です。演奏してみてレッスンで修正をし、完成度を上げることが上達への近道だと思います。
②シンプルな音型の音色づくり
比較的シンプルに作られており、音数が少ない分1つ1つの音に思いを込めて弾かなければ面白くない演奏になってしまいます。
→部分練習をしながら1フレーズごとに1音1音大切に演奏すると思いのこもった演奏ができます。
③キャラクターを出す
1曲1曲の違いを演奏の中で表現することがこの曲の難しいところです。
→それぞれの曲のイメージをしっかりと持ち、そのイメージを元に音作りをすると、キャラクターをはっきり出すことができます。曲を聴いてストーリーをつくるのも面白いですよ。
今回の検証結果
「子供の情景」はシンプルですが奥が深い作品となっています。私も今回久しぶりに楽譜を見直すと、以前弾いていた時には気づかなかった新たな発見が多々ありました。実は先日、メモリアルコンサート2016を開催し、私はシューマンの紹介と共にこの曲を演奏しました。その時のレポートはこちらをご覧ください。10/9(日)メモリアルコンサート2016~愛のかたち~開催レポート!
弾いてみたくなった方は、挑戦してみませんか?私と一緒に音楽を楽しみましょう♪
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ピアノインストラクター吉武栄里子
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担当 | 吉武(ヨシタケ) |
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